あまぶんでは、各書籍のページより「推薦文」が投稿できる。
推し作家の推し作品を推せるとともに、知らなかった良作を見つけられる好機である。
あまムズでは独自取材により、出店者「暮亭」に入っていた推薦文を入手した。
あまたある出店者のなかでなぜ「暮亭」に着目したのか。
それは「暮亭がこれまであまぶんに出店していなかった」からである。
ウェブ販売の形をとる今回のあまぶんでは、3ヶ月の長期にわたり、作品をじっくりと吟味できる。
たしかにこれまで読んできたお気に入りの作品を読むのもよいだろう。
しかしそれでは、オフラインの即売会とかわらない。
あまぶんは、知らなかった新しい作家と出会う機会にしてほしい、という思いがある。
あまぶんの「あ」は、出会いの「あ」である(いま作りました)。
さて、「暮亭」だ。
3作品のうち、以下の2作に推薦文が入っている。
けっして長い推薦文ではない。
しかし「この作品について他のひとと語ってみたい」そういう欲求を起こさせる書籍こそ、
すぐれた作品ではないだろうか。
とりこさんがこの作品を推す熱源が、この作品に見つかるはずだ。
クトゥルフ神話と日本神話をベースにした、現代の伝奇物語ということである。
文学フリマでこの本を見つけたというある作家が、「絶対読むべき」と推してくださっている。
もとより、文芸イベントにはファンタジーの読み手・書き手が多い。
本作が多くの読者の琴線に触れる可能性がある。
2作について紹介した。紙面の都合上省略するが、
いずれも表紙が非常に美しい(表紙については、回を改めて議論したい)。
今回は、ふたりの推薦者が気持ちの籠る推薦文をあげてくださった。
きっと幸福な出会いであったことだろう、と推測される。
あまぶんでは、この種の幸福な出会いが、さらに伝播することを期待している。
引き続き、たくさんの推薦文を楽しみにするとともに、
推薦文に感化された方がその本を読んでくださることを心待ちにしている。