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商業BL文庫の棚にささっていたとしても、何の問題もない一冊。 最初から最後まで過不足のない鉄板展開で、迷わず読ませる。 綿密なプロットと構成がすけて見える。 相当のスピードをもって書かれているのがわかる。 熱量に圧倒される。 「天才というのは、ほんとうにいるものだな」と思う。 こなれた文章や造本についても、BLを書き始めてわずかな年数とは思われない。 ただ一つ、後悔していることといえば、「しまった、スピンオフから読んでしまった……!」 周くんの葛藤がきっちり描かれているだけに、それを知らない状態で前作を読みたかったという、ワガママな気持ちに。 もし、ひとつだけ注文をつけるとすれば、「忍が周を好きになったきっかけって何なんだろう?」というところ。完全に周くんの視点で話が進んでいるので、忍の気持ちが読者にはわからない。その、わからないところがミソなわけですが、ちょっとした補足エピソードが欲しかった。ささいなことでいいのですが、忍にそこを、告白して欲しかった……。 ただ「タイプだから」「気になるから」というだけで、そこまで人を好きになるものかな? 周くんも、そこが疑問だったのではないのかな、という。人に一方的に踏み込まれるのって、けっこうなストレスなので、私が周くんでも、相手が忍でなくても、うっとおしいと思うんですよね。理由がわかると安心できるというか。 そこがあれば120パーセントの完成度だと思います。 というか、シリーズをさかのぼって、読まなければ……! | ||
タイトル | ほどけない体温 | |
著者 | 高梨 來 | |
価格 | 900円 | |
ジャンル | JUNE | |
詳細 | 書籍情報 |
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ツイッターでいただいた感想から、一部を抜粋します。詳細は紹介文をご覧下さい。 移動中に美少年興信所読んでるんだけどめちゃくちゃめちゃくちゃ面白い 面白いし萌えるし美少年だし…(まゆみ様) 『美少年興信所』読みましたー! めっちゃ萌える!めっちゃ萌えるんです!けど! それ以上にストーリーがすごい!! 人間関係がけっこう複雑なんですが、それを過不足なく矛盾なくそしておもしろく!書ききっていてすごいなあと思いました。そして表紙かわいいですー赤いスニーカー萌え。(壬生キヨム様) 『美少年興信所』読みました。探偵ものってこう、読むときに注意力が必要で調子のいい時しか読めないのですが、とても面白く読みました。一つ一つのお話が、文学作品になぞらえられているのも素敵だな〜と思いました。鷹臣さんと駿介くんの関係が折口信夫と養子っぽさを醸し出していたり、平井準一って登場人物がいるんですがもしかして乱歩×岩田準一…?とか、文学モチーフがそこかしこにちりばめられている、物語の本筋だけでなくちょっとした演出も楽しめる物語でした。おもしろかったぁ! 「美少年興信所」ってすごくいいタイトルだなあ タイトルからして、これはけしからん本です(ΦωΦ)美少年!興信所!ミステリ仕立て、そして文学好きにはたまらないよみごたえたっぷりのボーイズラブ!(孤伏澤つたゐ様) 「美少年興信所」散りばめられた人物やできごとが華麗にに収束する快感!ほんとおかわだ的にはすみからすみまでド性癖で…。鳴原さんの書かれる知的で色っぽい青年が大好きなのです(本作だと鷹臣さん、「それから」だとアンドーくん)。レズセッなシーンもドつぼです。(オカワダアキナ様) 満を持して読み始めたら期待通りにすごい面白いのでむちゅうになっている。上下巻大人買いしておいたわたしえらい それぞれに住処を追われた蠱惑的美少年と翳りのある文学青年が探偵事務所に身を寄せ合って、背景の大人たちは惚れた腫れたの古傷を負っての追いかけっこの最中という… (高梨來様) | ||
タイトル | 美少年興信所 | |
著者 | 鳴原あきら | |
価格 | 800円 | |
ジャンル | JUNE | |
詳細 | 書籍情報 |
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ツイッターでいただいた感想から一部抜粋します。紹介文にある、オカワダアキナ様の素晴らしいレビューも、あわせてご覧下さい。 2巻ほんとやばいです…鷹臣さんの色気カンストです…(オカワダアキナ様) 鳴原あきらさん「美少年興信所 所長の逆襲」読みました〜。面白いし萌えるし夢中で読みましたか、が…! 「所長の逆襲」というタイトルが示すかのような満潮音所長の巻き起こした顛末が語られる後半戦はぐっとシビアで萌えと辛いが交互に… ふじょしが待って、むり、辛いっていう理由がぼくわかった 個人的に完結したお話の後日談が大好きなんですが(関係性が出来た末の積み重ねがえろい)前編で気持ちを誓い合った巧くんと鷹臣さんのラブラブ生活とますます大胆に男前な巧くんにハラハラさせられる中で… 一つ屋根の下、帰還した満潮音所長に身も心も捕らえられた知恵蔵叔父さんがいるのです。良識溢れる知恵蔵がなぜ恐ろしく冷徹である種悪魔のような満潮音から逃れられないのか、彼らの運命の恋と満潮音の巻き起こした事件の数々が現在と過去を行き来しながら描かれるのですが… どれだけ狂っていると分かっていても手を離すことなど出来ない激情はあり、何もかもをあらかじめ手にしているかのような満潮音の元から離れない、本当の意味で彼のものになることを選ぶ相手は知恵蔵しかいないのです。二つの恋が交差して絡み合う様は上巻に増してスリリング… 海外文学作品をモチーフにした端正なミステリー仕立ての物語は上巻に増してラブとサスペンス度合いも増すばかり。大胆かつ色っぽい展開とあっと驚く鮮やかさに引き込まれるばかり。ずっしりボリュームがある所謂鈍器ですが、ミステリー仕立ての流麗な筆致とキャラクターの鮮烈な存在感が印象的で ミステリーと文学作品の素養がないIQの低いわたしも「えろい! 辛い!」と打ち上げ花火バンバン打ちながら夢中で読みました。ちょっともうそのキャラクター同士の心の駆け引きと奥行き深い彼らのドラマから目が離せませんでした。鮮烈なインパクトをくれる一筋縄でいかないシリーズでした。うっ(高梨來様) | ||
タイトル | 美少年興信所2 所長の逆襲 | |
著者 | 鳴原あきら | |
価格 | 800円 | |
ジャンル | JUNE | |
詳細 | 書籍情報 |
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ツイッターでいただいた感想から、一部を抜粋します。書き下ろし部分の感想もお待ちしています。 「カインの神様」鳴原あきらさん 役所に勤める阿部。形式的なはずの職場相談の日、相談員として現れたのは場違いなほどの美貌の男で── 阿部たちの労働環境には身につまされるものがありますね……。本筋には関係ないけど阿部と母親の二度の朝食風景の対比も刺さるものがあります。 甲斐の気持ちを阿部が知っていたら、もっと上手い言い方をしただろうけど、結局は同じ結末が時間をおいて訪れるのかな、と想像しました。 聖書のカインとアベルのエピソードが使われてありますが、うっすらとしか知らない私でも楽しめます。 創世記を知っている人には分かるネタが他にも仕込まれているとのこと。 また、美少年興信所の一冊目を読んだ身としては、あの満潮音さんがお仕事してる……何か良くない事が起こるのでは……と勘ぐってしまいました。(こちらも、未読でも全く問題なしです。)(きよこ様) 『ロトの人柱』読みましたー! おっと買っていたもののなかから一番上のを取って読んだらシリーズの途中からでした。けどおもしろかったですー! ミステリ仕立てのストーリー展開の中にふと現れる萌えにズガンと来て登場人物たちのこともっと知りたい(壬生キヨム様) 「ルツの夢」読了しました〜。「美少年興信所」スピンオフのシリーズですが単品でも読めるとお聞きして手に取ったのですが、ミステリーと大人の恋と思惑が飛び交う展開にドキドキさせられっぱなし。面白かった〜! 聖書の「ルツ記」とミレーの「落ち穂拾い」がモチーフとされていて、読むと成る程とわかる装丁とリンクしたお話仕立て。上品で知性溢れるキャラクターたちの思惑が行き来する流麗な文章運び、ミステリー仕立てで紐解かれていく物語運び そして何より、仕事上とプライベートでもパートナー同士である満潮音所長と知恵蔵さんの関係性が! さらりと殺し文句を言ってしまう情熱的な二人の仲がとても素敵なのです。彼らを取り巻くゲスト陣もまた謎めいて美しく華々しい…(高梨來様) | ||
タイトル | 美少年興信所3 所長の憂鬱 | |
著者 | 鳴原あきら | |
価格 | 800円 | |
ジャンル | JUNE | |
詳細 | 書籍情報 |
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ツイッターでいただいた感想を、一部抜粋して紹介します。 鳴原あきら「カインの神様」読了。これはいい、いいですね。何がいいって、中盤までどんなジャンルの話なのかさっぱりわからない。ずっと二人の四十男の職場相談が続くだけ(というと語弊があるけど)。ただ、何やら裏があることだけは匂わせている。 そして終盤、ある一瞬に、パッと視界がひらける。ああ、そういう話だったのか、と。無駄な要素と思われたものたちがすごい勢いでカチカチ嵌っていって、爽快感を感じます。いわゆる、期待に答えて予想を裏切るというやつです。(水池亘様) | ||
タイトル | 美少年興信所3 所長の憂鬱 | |
著者 | 鳴原あきら | |
価格 | 800円 | |
ジャンル | JUNE | |
詳細 | 書籍情報 |