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多彩な登場人物を乗せて、呼び込み、サンヤー号は大海原を行く。 船は世界の縮図のようであり、だからして互いに協力して航海を続ける仲間は一方で、それぞれの事情に葛藤し、すれ違う対立相手ともなり変わる。 主人公たちはまだ子供だけれど、だからといって船という名の世界の外から助けの手が差し伸べられることはない。逃げられないなら自身で難題に挑むのみ。そんな子供達の勇気と思いやりと友情が瑞々しくつづられた物語と読む。 同時に船が世界の縮図ならば、物語の中の「世界」のみならず今、目の前に広がる世界のメタファでもあるとするなら、そこに著者の強い想いと願い、希望を感じずにはおれない。そんな激しさも併せ持った1冊だと感じ取る。 子供には子供の、大人には大人の文脈でもってして読んで過不足ない物語と推薦する。 | ||
タイトル | Cis2 第3版 サンヤー号にのって | |
著者 | 新島みのる | |
価格 | 800円 | |
ジャンル | ファンタジー | |
詳細 | 書籍情報 |