「444文字以内ぐらいで創作を投稿しよう」企画444書。これまでお題「スープ」「文房具」「雨」でたくさんの投稿をいただいており、感謝したい。
444書は、あまぶんに書籍を出店していない方でも参加できる点が特長で、誰でも「お題にそって書く」ことを楽しめる。
本稿では、投稿された作品のうち、「書籍をあまぶんに出店していない方」からの良作を紹介する。
今回はお題「文房具」「雨」のものを紹介する。
「野に遺賢あり」という言葉があって、
多少意味は異なるものの、隠れた名作・名作家を見つけることがアマチュア文芸の楽しみでもある。
この作品はまさしくそうであった。
純粋に、いい作品だな、と思う。リズムがいい。
わずか444文字のなかに人や物語が息づいている。
いい出会いをさせていただいた。
今後にも期待したい。
なるほどこういうお題の消化の仕方もあるのか、と、おどろいた。
ガムテープ自体は明示的には作品の根幹ではない一方、
暗示的に作品全体を支配している。
身長を測ったガムテープは、ゴールテープでもあるのだろう。
もちろん、選抜大会の、ではなく、選別された人生の。
ロマンティックな作品であった。
描かれているのは具象としての雨やどりではなく、抽象としての雨やどりである。
日常の雨やどりでいい、ではなく、なりたい、という意思に切なさを感じさせる。
止まない雨はなく、いつか晴れ、そして降らなかった雨だけが別離へといざなう。
四角い作品である(字面が)。
ちょっと漢文かと思いました…。
紙に印刷して味わいたくなる。
タイポグラフィ的なアート作品にもなることだろう。