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 プロの本から推薦

 同人誌以外のプロ作品で、
 みなさまが面白いと思う本はどれか、
 そんな本を紹介しています。




あんな完璧な14歳はない
タイトル新世界より
著者貴志 祐介
ブースなし
紹介文
こんなところでなんなのですが、青沼瞬君が好きすぎるので、同好の方はともだちになってください…。
紹介者あずみ



どうしてか、すべての思い出の中で、彼女はいつもひとりだった。
タイトル機械仕掛けの蛇奇遣い
著者上遠野浩平
ブースなし
紹介文
 鉄球に封じられた美しき戦鬼、ルルド・バイパー。若き皇帝ローティフェルドが彼と邂逅したことから、物語は始まります。ローティフェルドを脅かす皇帝暗殺計画とは? 「俺はお前なのさ、ロゥ君」――謎めいたルルドの言葉の真意とは? そして、ローティフェルドが彼自身の意志を灯したとき姿を顕す、“世界の敵”の正体とは?

 一冊完結にもかかわらず凝縮された世界観と構成の妙、翻弄される少年少女の絶望と決意を容赦なく描き出す明瞭な筆致から織りなされる、最高のファンタジー小説です。
 中でも、ローティフェルドと彼の婚約者ユイ・フォリアの対比が素晴らしいです。世界から抑圧された二人の少年少女、その歩む道が分かつ明暗。クライマックスにある、ユイが過去を回想するシーンは永遠に忘れられません。

 上遠野浩平先生は数多くの作品を作り上げ、様々なシリーズがありますが、そのすべてが何らかの関連を持っていることで有名です。そしてそのすべてで、“ただひとつのこと”を追求し続ける、その鮮烈な姿勢に息を呑み、自身もそうありたいと思わずにはいられません。ぜひその一端を、味わってください。(あとは『ソウルドロップの幽体研究』も初心者向け)
紹介者世津路 章



歌うように生きる、生きるように歌う
タイトルたましいの場所
著者早川義夫
ブースなし
紹介文
何かを生み出す事、「いま」の自分に向き合い表現し続ける事、すなわち、「たましいの場所」を探し続ける事。飾り気がなく正直でまっすぐで純粋で、情けないのに力強い。
うたう事、生きる事へのまっすぐな想い。
照れくさくなるほどむき出しで大きな温かさに包まれます。
紹介者高梨 來



超人探偵と伝説の探偵の、探偵対決
タイトルキングレオの冒険
著者円居挽
ブースなし
紹介文
「キングレオ」こと、圧倒的な推理力に、格闘術、美貌に才能を持ち合わせた天親獅子丸と、その助手天親大河の、会話を楽しむミステリ短編集。
シャーロック・ホームズの小説を下敷きにしているのでそのオマージュとしても楽しめます。
助手のピンチを助けに来る探偵は探偵が探偵している中で一番かっこいいと思うので、何度でも助けにきてほしいし大河はなんどでもなんとかなってほしい。

一言で言うと萌えしかない。
紹介者壬生キヨム



ザ・俺ランド!
タイトル…絶句。
著者新井素子
ブースなし
紹介文
自分の書いた話のキャラクターたちがみんな出てきて、作者とニアイコールであるところの存在「新井素子」を守ったり救ったりする、っていう、誰しもが考えるんだろうけどなかなか書いたものを他人に読ませられないよね!っていう妄想をきちんとボリューミーに形作ってある、すごいお話。
なこも寿命が来る前にこういうの、書きたい。
紹介者相沢ナナコ



ハンガリーの全ての学校から双子を探し出して抜擢する価値がある
タイトル悪童日記
著者アゴタ・クリストフ
ブースなし
紹介文
まずは「悪童日記」を読んで欲しい。次に、「ふたりの秘密」「第三の嘘」へと読み進めても構わないし、映画「悪童日記」を観ても構わない。だが、最初にまず「悪童日記」を読むことだけは、はずさないで欲しい。
紹介者伊織



詩の言葉でできた小説
タイトルさようなら、ギャングたち
著者高橋源一郎
ブースなし
紹介文
言葉が、何かを説明するために使われていない。言葉が言葉のために使われている。だからどこを読んでも面白い。出会えた喜びと同じくらい、読んでしまったという後悔がある。
紹介者弍杏



描写!描写!描写!
タイトルラピスラズリ
著者山尾悠子
ブースなし
紹介文
ストーリーを論理で読むのではなく感性で観る連作短編小説!
紹介者コットン(ジンジンするZINEの編集人)



壮大なSF恋愛ロマン
タイトルライオンハート
著者恩田陸
ブースなし
紹介文
恋愛小説があまり好みでない私がぐっときた本。

何度も何度も出会い別れる2人の男女の魂の物語。
連作形式で、各章は絵画のタイトルが付けられている。
さらにその絵画が物語の中で重要な場面となっている。
この演出が非常ににくい。
文章と絵画で同時に心を揺さぶられる。

読者に結論を委ねられているように感じるラストも胸にくる。
紹介者なな



淡々と、青い春
タイトルスローカーブを、もう一球
著者山際淳司
ブースなし
紹介文
私が小説を読みだしたきっかけと云ってもいい本。
といってもノンフィクション集です。

山際淳司がこの世界で知られるきっかけとなった
「江夏の21球」も収録されています。

球史に残る名シーン「江夏の21球」がそうであったように、
出来事は「記述」によって初めて意味を与えられる。
もしかするとそれは、作家の幸せと云っても傲慢ではないかもしれない。

淡々と文章を味われる、とてもおいしい一冊。
紹介者にゃんしー



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