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 すべてあすにさくはな

ドラえもおおおおおん!! コピーロボット出してよおおおおおおおおお!!!
世津路 章






時を経て、彼女たちの世界は変容する。より明確に、より残酷に。
タイトル『楽園の子供たち』シリーズ
著者森村 直也
ブースB-11
紹介文
 閉ざされた島で邂逅したふたりの少女、フカミと美空。
 島で起こる謎めいた出来事を彼女たちの視点から追いかける形式で綴られ、現在第三巻まで頒布中です。

 島の戒律である掟、神の使途とされる“ホシン”、瓜二つのフカミと美空――散りばめられた数々の謎は、彼女たちが歳を経るほどに徐々に顕わになっていき、見え隠れするその事実に気付くと、戦慄せざるを得ません。まだ全貌が解明されていないだけどに、一層昏い想像をあおります。

 立ちはだかる現実に、彼女たちはどう立ち向かうのか――あるいはそれすらさせてもらえないのか。続きを心待ちにしています。緻密な伏線と構成で描かれる、近未来SF長編です。ぜひリアルタイムで体感してください。…いやこれ無料配布っておかしいでしょ…!



だいじなことはすべて、流れ星のそのむこうに。
タイトル落ち星拾い
著者青川有子/文野華影(共著)
ブースなし
紹介文
 二人の作者様による、《流れ星ハンター》をモチーフにした作品集。
 もし本当に、流れ星に願いを叶える力があったなら――そんなふたつの世界の物語です。

『花と星の歌』(文野華影)
 流れ星を集める少女と、彼女から依頼を受けた修復士の少年。ふたりの旅路を描いたお話です。どこか翻訳された海外の児童文学を読むような味わいと、心温まる旅の軌跡が、弾む気持ちにさせてくれます。ラストの流れ星が降り注ぐ光景の描写は、幻想的で圧巻です。

『フリージアと流れ星の夜』(青川有子)
 流れ星の囁く声が聞こえるため、アルバイトとして《流れ星ハンター》を手伝い少年・ヒョウの物語。心に傷をもった彼が、大切な友人を得、あたたかな日常をすごせるようになる姿が胸に迫ります。有り得た最善の未来より、“いま・ここ”を選び、過去と決別するシーンは何度も読み返しました。自らの罪に向き合い、大事な友達の強さをありのまま信じる彼の言葉は、かなしい夜に光を照らす灯台のように力強いです。



探偵VS事務員、勝つはどっちだ?! 
タイトル『城ノ内探偵事務所』シリーズ
著者桂瀬 衣緒 
ブースB-10
紹介文
 これフジテレビの木10枠でドラマ化したら絶対ウケる。脚本・坂元裕二を初めとする『最高の離婚』スタッフ集結させて、【城ノ内=窪田正孝】VS【あかり=高畑充希】。爆売れやで。

 こほん、それはさておき。探偵もの、ではありますが、人死にナシでミステリ苦手層の方にもばっちりです。でもあくまでコンセプトの“探偵もの”からブレないのが素晴らしいです。探偵VS事務員の丁々発止なやり取りが魅力で、ほんのりラブ風味なのも心憎いところ。でも決してクドくないので、男性の方もぜひぜひお手に取ってみてください。

 最初の巻は探偵業のあれこれを垣間見つつ二人の関係性構築、そして次巻でその関係性が一気に深化。これを読んで床を転げ回らずにいられる人がいたらお目にかかりたい。



どうしてか、すべての思い出の中で、彼女はいつもひとりだった。
タイトル機械仕掛けの蛇奇遣い
著者上遠野浩平
ブースなし
紹介文
 鉄球に封じられた美しき戦鬼、ルルド・バイパー。若き皇帝ローティフェルドが彼と邂逅したことから、物語は始まります。ローティフェルドを脅かす皇帝暗殺計画とは? 「俺はお前なのさ、ロゥ君」――謎めいたルルドの言葉の真意とは? そして、ローティフェルドが彼自身の意志を灯したとき姿を顕す、“世界の敵”の正体とは?

 一冊完結にもかかわらず凝縮された世界観と構成の妙、翻弄される少年少女の絶望と決意を容赦なく描き出す明瞭な筆致から織りなされる、最高のファンタジー小説です。
 中でも、ローティフェルドと彼の婚約者ユイ・フォリアの対比が素晴らしいです。世界から抑圧された二人の少年少女、その歩む道が分かつ明暗。クライマックスにある、ユイが過去を回想するシーンは永遠に忘れられません。

 上遠野浩平先生は数多くの作品を作り上げ、様々なシリーズがありますが、そのすべてが何らかの関連を持っていることで有名です。そしてそのすべてで、“ただひとつのこと”を追求し続ける、その鮮烈な姿勢に息を呑み、自身もそうありたいと思わずにはいられません。ぜひその一端を、味わってください。(あとは『ソウルドロップの幽体研究』も初心者向け)



不条理+記憶喪失+ファンタジー=期待せざるを得ない
タイトル暗喩の箱庭、アニミスト
著者組鐘 ヒムネ
ブースC-18
紹介文
 あるところでレビューを見つけ、去年からすっごく気になっていたので今年ゲットできるのが楽しみです…!
 不条理ファンタジー、という響きだけでもゾクゾクするのに、主人公の意識がふたつの世界を行き来し翻弄され、しかもバッドエンドで終わる…なんて、どんだけ救いがないんだろう、と武者震いが止まりません…!! 表紙を埋め尽くす赤のイメージが、容赦なく叩き落としてくれそうで、心待ちにしています…!



高田純次感1000%! ドタバタおねショタファンタジー!
タイトルミス・アンダーソンの安穏なる日々
著者世津路章
ブースB-12
紹介文
 魔法を使う魔族と使えぬ人間、両者が争い合う世界で、なぜか人類最強の女傭兵・アンダーソンを“抹殺”しなければならなくなった、Lv.1ショタ執事・アーティの奮闘を描いた物語。

 大丈夫です。
 バカです。
 頭かるーくお読みいただけます。
 バトルとか少な目で、ごはんがめっちゃ多いです。

 第1巻読切でも全然大丈夫ですし、続編が今秋から先行してWEB連載になりますので、そちらもぜひぜひ!



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