十一月雑詠

末枯や紙幣に指がねばりつく

荒星や地上に届く飛機の音

小春日を透明にする窓がらす

神をらず蹠に痼る血は鉄に

南天の実と遠州の陶房と

刀身へ女ら冬の貌映す

城下町へ蜜柑の実る木を載せて

 ■ 牟礼鯨

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