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 凄いと思う本

 その凄さゆえに決して認めることのできない
 認めてしまえば自分が否定されてしまうような、
 嫉妬をかりたてる凄い同人誌を紹介しています。




卑怯!
タイトル花と蜜と女装男子
著者絶対移動中と1103号室
ブースなし
紹介文
さすが同人誌! さすが文学フリマ!
女装男子に限定したこんなマニアックなアンソロジー小説本を作るなんて、もう凄いとかそういう感情よりも単純に羨ましすぎます。
内容もお綺麗なモノばかりじゃなくてちょっと嫌らしいのもまた背徳感を煽るというか何というか……えぇ、ぶっちゃけ次があるなら是非参加させて頂きたい!(笑)と感じずにはいられない一冊でした。
紹介者時邑亜希



打ちひしがれて帰ってこられない
タイトルいつくしみと言う名の猫を飼いたい
著者掛 真魚
ブースE-16
紹介文
シンプルで美しい装幀に、鋭利な刃物のような短歌が収録されています。

「きみがもし人になるなら背に揃う鱗を剥がす役をやらせて」

作者の血の凝ったナイフで切り刻まれて血まみれになる、恐ろしいほど透徹した世界。
紹介者孤伏澤つたゐ



ねこがたくさん、大冒険!
タイトルナンバーキャット
著者相沢ナナコ
ブースD-02
紹介文
ねこはかしこい!
ねこはかわいい!

ねこが集って力を合わせれば、みんなおなかいっぱいにできるおさかなが捕まえられるにゃ!

にゃんしーさんの挿絵もとってもかわいくて、みんなまとめてぎゅっとしたくなる圧倒的なかわいらしさに嫉妬です(`・ω・´)
紹介者壬生キヨム



本というよりも作品
タイトルよるべのない物語
著者キダサユリ
ブースC-04
紹介文
本の形をしたアート作品、みたいに感じる。抽象的なテーマが多いことも一因のひとつかとは思うけど、何より、表紙絵とか挿絵とか文章のレイアウトとか、視覚的なバランスの良さに圧倒された。もちろん、物語の中身にもつよく惹かれる。美術史的な意味でのグロテスクをここまで「物語」の形の中に持ってこれる人は、そうそう居ないと思う。動物と人間の境界が曖昧なそれぞれのテーマたちは、大学時代の講義で受けた古いドイツ文学の空気に似ていた。キダさん今度は絵本とか出してください。
紹介者きり



かわいくて美味しそうで、ファンタジー!
タイトルなないろ世界の食歩記
著者世津路章/柑橘/いぐあな/服部匠/他
ブースB-12
紹介文
どこか遠くに行きたい時に、純粋にそこに行きたいっていう気持ちと、なんか普段食べられない美味しいもの食べたいなーっていう気持ちと、あるじゃないですか。それで、じゃらんとか読むじゃないですか。
そんな楽しみを両方とも満たしてくれるアンソロです。くう。
食べたいって思っても食べられないっていうのが、また食べたさを増してくれます。
紹介者相沢ナナコ



煮凝り
タイトル「Aの私信」&「Dの書簡」
著者白河紫苑
ブースなし
紹介文
DからAに送られた書簡と、その返信として書かれたがDのところへ届いたのかどうかわからないAからのボトルレター。とても大切な相手だったのだろう、お互いに。不器用で、もどかしく、想像で補うしかないふたりの間柄。見知らぬ家族の色褪せた古い写真のように、或いは星と星を結んで夜空に描かれた物語りのように、あなたが誰かを思う気持ちを縫い止めた、ひとつのかたち。
紹介者伊織



同人と商業の違いを考えさせられる一冊。
タイトル日曜日の娘たちは星々をシャワーヘッドの穴だと信じている
著者牟礼鯨
ブースなし
紹介文
あ、ついにこんなテーマも書いてきたな、と思った。父と娘。あまりに普遍的なテーマでも、この作者が書くとこんなにも心をえぐる話になる。
紹介者弍杏



シュルレアリスム小説
タイトルキチガイボックス
著者そにっくなーす
ブースA-18
紹介文
そにっくなーすはすごい女だ。
その文才は圧倒的に"華やか"。
一緒に載ってるアンソロジーを知人に紹介すれば、九分九厘彼女の方が褒められる(笑)。

その魅力については語り出すとキリがないのでまた別の場所で。
せめて作風が真逆でよかった。くわばらくわばら。
紹介者赤木杏



フレッシュさと繊細さ
タイトル神大短歌vol.1
著者神戸大学短歌会
ブースE-54
紹介文
わたし今SNSにハマってて初投稿なの聞いて「ママなう」←その気持ちあるある!!
紹介者コットン(ジンジンするZINEの編集人)



シナプス川柳
タイトルことわりさん
著者壬生キヨム
ブースなし
紹介文
楽しくって、愉快で、わくわくして、
そんなおもちゃみたいな川柳。

壬生キヨムさんは小説「あくだま」もとても面白かったのですが、
そのなかの可愛いところだけをポンと抜き出して
えいっ!と転がした感じ。

ずっと持っていたい、読むと幸せになれるような、もふもふの川柳。
紹介者清流キライ



読みにくさがたまらない1冊!
タイトル星の挽歌
著者石井鶫子
ブースC-15
紹介文
恋愛メインのストーリーと歴史(古文書解読版)という2つのパートが交互に進んでいく物語。

歴史パートが読みにくい。読んでも読んでもなかなか意味がわからない。
注釈がたくさんあって何度も何度も読み返す。
でもそれが面白い。
解読する面白さが楽しい。

そして読みにくさに疲れた心に素直に響く恋愛パート。
心情描写がぐっときます。
働く女性のやさぐれ感や見えないところのかわいらしさがたまらない。
あと後書のパンツ。

注)『自由の翼〜シタルキア創国記序章〜』の外伝なので本編を先に読んでないとわかりにくいです。
紹介者なな



泣きながら、圧巻の結末。
タイトルイカサレ
著者山本清風
ブースA-27
紹介文
これを読んだとき「悔しくて」たまらなくなった。
なんてことしやがるんだろう、と。
それぐらい、心を抉られる結末。

女の子の心地よい関西弁と、軽い文体にはそぐわない
重みのある文章。これこそ「純文学」。

ストーリーは続編の「夜の信号が何処までも青なら」に続きます。
しかしそこに救いがあるかどうかは、私は口を噤みます。
紹介者にゃんしー



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