十二月雑詠

 眉太き巫女と三嶋の小春日と

 パイプ椅子を引きずり極月の路傍

 北風をはみ出してゐる教習車

 隙間風や検査キットの線赤し

 人参は未明に届く洗衣院

 風花は巻き戻さるるビデオかな

 怒ることほとんどなくて餅を搗く

  ■ 牟礼鯨

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