「牟礼鯨」 |
カマタ商店のある御幣島一帯はヤマト政権の精神的中心地だったのかもしれない。御幣島は「河内湾」に淀川の運ぶ土砂が堆積されてできた難波八十島と呼ばれる多くの砂洲や島々のひとつ。そういった島々が生成される流動の風景が古事記の「天沼矛の国産み神話」の原型となり、ヤマト政権による国土生成・発展の精神的源流となった。なので古代の天皇は即位翌年に難波八十島へ祭使を派遣して国土生成・発展を祀る八十島祭を執り行った。神功皇后伝説が残り住吉神社跡地を有する御幣島はこの八十島祭の祭祀地と推定できる。つまり御幣島はヤマト政権が日本列島を統治する上で、そして神功皇后や倭五王による海洋国家時代の栄光と流動性を忘れないために、または継体大王以降の大王・天皇が河内王朝の正統な後継者であると再認識するために、重要な精神的拠点だったのかもしれない。 わたの原八十島かけて漕ぎ出でぬと人には告げよ海人の釣舟 参議篁 文学とはかたい台地のうえで権威として根をはるような立派な代物ではない。文学とは根を腐らせるような低湿地で法と権威とを詩の言葉によって相対化させ、くだらない人生を肯定する流動体である。大阪の流動的な魂の地・御幣島で開催されるイベント「カマタまで文学だらけ」、大阪における文学イベントとしてかつてない地の利を得たと言える。 |
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website | http://judachigeiju.tumblr.com |
羋 | 俳句個人誌「点」創刊号 | ||
牟礼鯨 | 牟礼鯨、矢野錆助、琳譜、泉由良、霜月ミツカ、尾内志帆 | ||
300円 | 300円 | ||
詩歌 | 詩歌 | ||
書籍情報 | 書籍情報 |