ミルチリカル|泉由良
本体価格 700円 写真・小林栄
(φ文庫版 i-1-3 214頁)
──こんな風に失くしてきた、これからも失くしてゆくだろう──
失い続けてゆくのに逃れることは出来ない記憶を掬う為の、少女小説集。
「私たち、夜行性動物だね」
眠っている筈のゆぅこちゃんが突然喋ったのでびっくりした。
「起きてたの?」
「夜行性動物園に入れられちゃうね」
「夜行性動物園?」
「夜にばっかり動くの、そこの動物」
「そんなのあるの?」
- 収録作品
- 「前章 火は綺麗」
- 「アラベスク」
- 「Lost girls calling.」→シングルカット
- 「さよなら楓ちゃん」→シングルカット
- 「雨、ぶどう、アイスミルク」
- 「行きたいところ」 →web版全文
- 「ヘディ・ラヴァーズ」
- 「海のいきもの」
- 「その町のウオッカ・バー」
- 初出などについての書き付け。 →Link
ウソツキムスメ|泉由良
本体価格 600円 画・冨田風子
(φ文庫版 i-1-2 152頁 巻頭カラー)
嘘つきは自分を信じない。
それは自分が嘘つきだからである。
嘘の重さと罰への恐怖に耐えられなくて、くずおれそうで、それでも、
「あなたがおおきくなったのが嬉しい」と云ってくれたひとがいた。
狂う春、夏は翳り、嘘が舞う。
文庫化にあたって加筆修正。冨田風子の未発表画も巻頭カラーで収録。
- 収録作品
- 「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」
- 「欠如のこと」
- 「海へ流す」
- 「落ちてくるくじら」
- 「秋雨秋子」
- 「ナナンタさんの鈴の音」
- 「春眠」
- 「翳り」
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すな子へ|泉由良
本体価格 600円 画・冨田風子
(φ文庫版 i-1-4 164頁 巻頭カラー)
時代は抄果十三年。
第一部「珈琲人形」
知らぬうちに街に蔓延り始めた珈琲人形に翻弄される主人公は、紅茶屋のすな子を見失い、人形たちは増え続ける。そうだ、むかし死んだ妹の名前は、確か──。
第二部「音夢」
町の古書店に務めた娘「すな子」と、彼女が同棲を始めた贋作春画師の男の希死と毒と欲情が交わり、最後に愛を見つけるものは誰だったのか。
最果て、「すな子」にどのようにピリオドを撃てば良いのか?
初稿から15年、単行本版(絶版)より大幅改訂した決定版。
soyoui,その関連|泉由良
本体価格 500円 画・魚矢ミリ / 深森亜未森
(φ文庫版 i-1-1 108頁 巻頭カラー)
世界の風とタナトスの敵機に負けないように、私はソヨギと名付けた羽根を背に付けて小説と詩を書いた。
戦ぎ、戦ぎ、闘え、心よ。
街角で見掛けたくらげのスーサイド、誘拐犯で捕まったあたしのお兄ちゃんの話、冷凍みかんを知らない詩人、色鉛筆コレクションをする僕の恋人、未来人のダーツ、町角の植木の葉を蒐集したくなった隣人。ギターにまつわる思いで、空について、そして私に点描画を打つ優しい 恋人。ひととひとがすれ違う瞬間はほんの一瞬、その瞬間に発した仄白い光。詩的小説と私的慕情の小説集。詩、掌編、短篇、画、写真、縦横無尽に描いて様々な味わいを1冊に。
zakuro,その断片|泉由良
刊行予告
つめたいことは本当に熱い。火傷を負うことは免れないだろう。ウォッカはその代表格だ。反して、現実の在り様は、なんと心を暖めることだろうか。
/ 価格未定
vodka, sofjiaに続く、commaそのシリーズ、zakuroを文庫化予定。(単行本絶版)
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vodka,その周辺|泉由良
刊行予告
/ 価格未定
commaそのシリーズの元祖、2007年私家版白昼社文庫として手売りしていた『vodka,その周辺』を加筆して文庫化する予定です。 一部はオートカクテル耽美に収録されているもの。随所にウオッカが現れる掌編集です。シュールレアリスム系。
サカナのはなし|泉由良
刊行予告
/ 価格未定
サカナのはなしをしてよ。貴女がそう云ったかr。
現在単行本絶版。文庫か予定。
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