"《Dr. oyster-berry》
イカロスが決心しそうな晴天に僕は作中人物ですから
あまさとは手紙が届いた夜にだけ飲ませてくれるライチリキュール
心臓がかゆくなるのを恋愛と思っていたけどきつねの嫁入り
さわっても舐めてもいけないあまい粉 人の時間が終わればいれる
以前から思っていたけど弱いよねいのちの手綱をゆっくりと引く
そういえば収集品が増えるたび絞られている気もするこころ
消印がいくつも押された封筒を渡すときだけ痛む心臓
説明はできない粉が落ちていく博士はずっと黙っている夜
《点灯夫のおじさん》
偶然になついたこどもが目に入り優しく出来ないふつうのおとこ
からっぽの空気でできた箱である中身は見えないけれど軽いね
永遠におんなじ時間にやってくる点灯夫のおじさんとなかよくなりたい
いつまでも気になってしまう恋心をクリスマスまでに少しずつ食べる
外は雪で、ピークの過ぎたファミレスで打ちあけるかなり待たせたあとで
パソコンに覚悟を書くため学校の基本に忠実に立ち上げる
年齢が離れすぎると子になりたいくらいのことしか願えないのかな
醜悪な願いだ 息をするようにこの点灯夫に恋をしている