TEMPLATE - [PROJECT] TEMPLATE - [PROJECT]

あまぶんウェブショップ

販売は2021年7月31日をもって終了しました。
たくさんのご注文をありがとうございました。
  • 育児アンソロジー2 こどもはかわいい こどもはたいへん

    くまっこ 里見ヤスタカ 梔子花 月島あやの なな なっぱ(偽者) 春木のん 双葉屋ほいる みすてー 美作驟雨
    500円
    エッセイ
    ★推薦文を読む

  • 8人の母と2人の父による、育児をテーマにしたノンフィクションアンソロジー。
    エッセイ8作品、短歌2作品、漫画1作品の合計11作品を掲載。

    育児をしているひとたちの想いを書き残す場になったらいいな。
    育児をしていないひとたちに育児をしているひとたちの想いが伝わったらいいな。
    という気持ちを込めてつくりました。

    ★目次★
    食べるや食べざるや、だが食べない…なっぱ(偽者)
    三人の子連れで買い物しんどいな…春木のん
    続・夜よ明けるな…双葉屋ほいる
    5才の秋、先手を選ぶ日…みすてー
    現在、立っている場所…美作驟雨  
    COLUMN 親として! 新型コロナウイルスにひとこと
    ふたりと言葉のことばかり…里見ヤスタカ
    ふたり…なな
    つきしまさんちのこそだてにっき…月島あやの
    一歳、まだ歩きません。…梔子花
    こぐまちゃん、大地に立つ。…くまっこ
    三歳児健診に行ってきました…なな

試し読み

 我が娘は現在二歳で、好物は納豆ごはんだ。そこに海苔とシラスを入れるととても喜んで食べる。野菜はあまり食べないものの野菜ジュースは好きなので毎日飲ませ、味噌汁も好むのでせっせと飲ませている。しかしそうやって食べるようになるまで辛い闘いの日々があった。思い返せば数か月のことなのだけど、それが今のところ育児しんどいランキング堂々の第一位であり、塗り替えられる気配はない。そういうわけで私の育児しんどいランキング堂々の第一位、離乳食のことを書こうと思う。

 離乳食は生まれてすぐは母乳か粉、液体ミルクを飲んでいた赤ん坊が、大人と同じものを食べるための練習メニューであり、初期、中期、後期に分かれる。初期はほぼ液体のおかゆやすりつぶした野菜などで、胃に少しずつ物を入れて消化する練習をしていく。続いて中期ではもう少し固形に近い形の柔らかく煮たおかゆ、野菜、肉や魚など、後期は更に固形に近づける。それぞれ初期は生後五か月辺りから一日一回、中期は七か月ごろから一日二回、後期は九か月ごろから一日三回と食事自体の回数も増やしていく。
 私がしんどかったのはこの内の中期だ。中期の離乳食を提供していた七か月と八か月の間、それにその前後数週間ずつ。娘はほとんど離乳食を口にしなかった。粉ミルクを嫌う子でもあったので、母乳とわずかな麦茶、それから後述するほんの少しのお菓子だけで生きながらえていた。

※なっぱ(偽者)「食べるや食べざるや、だが食べない」より

推薦文を投稿する

お名前
メールアドレス
推しコピー
推薦文(1000字以内)
セキュリティ文字 「あまぶん」と入力してください

入力完了

『立ち止まってくれない日々』は続く

わたしたちはどうにかこうにか『大人』と呼ばれるまで無事に生き延びることが出来たけれど、それもこれもみな、親をはじめとする大人たちが『すこしでも目を離した隙に死の危険に飛び込んでいく』意思疎通もままならない脆弱な生き物を怪我や病気の危険から守り、『社会性』というものをこよなくこの身に教えてくれたからなのです。
そんなことを改めて気づかせてくれる、「創作活動をおこなうお父さんお母さん10人」によって編まれた育児をテーマにしたアンソロジー。
2、と銘打たれているとおり、二年前に発行された1にも登場したお子さんたちのその後や、コロナ禍でそれぞれのご家庭の暮らしぶりがどう変化したかがありのままに飾らずに綴られています。

愛する子どもたちにはどうにか無事に育ってほしい、とはいえ、それぞれの子どもたちにも特性があり、家庭の事情もみな違う。
ご飯を食べさせ、予防接種や診断を受けさせ、周囲からの言葉に一喜一憂し……無事に育ってくれることを祈りながら、前代未聞の混乱に巻き込まれる日々の中でも『子育て』は終わらない。
乳幼児期の発育スピードの個人差の問題、『いつごろ立つようになり、お喋りをするようになるのか』のもやもやを経た後も、自由な行動や意思疎通ができるようになってからはそれぞれの興味関心・思いがけない行動に驚かされ……『お母さん』のなすべきことはもりだくさん

子どもはかわいい、子どもはたいへん。だからこそ、途方もなくいとおしい。
立ち止まってはくれない日々の中、いままで以上にリアルの場で人とつながり合うことが困難になり、神経質にもならざるを得なくなってしまった『どうしよもうなく大変で大切な、どうにかしていかなければいけない日々』をこうして作品に留めておくこと、誰かと分かち合えることの尊さが胸に迫ります。

ネットプリントでも頒布されていたこちらですか、製本版は主催のななさんによる凝りに凝った造本が何よりの魅力。
お星様がくり抜かれたクラフト紙の持ち手付きバッグにしおり紐付きの糸綴じ製本、月島あやのさんによる伸びやかな子どもたちのイラストがスケッチブック風のマーメイド紙に印刷されたキュートな表紙。
手に取って触れて、中身とともにじんわりといとおしさを噛み締めてほしい一冊。

高梨來