タバスコで これでもかと仮装した イタリアン 案外食べられた 学生の頃
そばうどん だし気(け)のものは ことごとく 一味で仮装 これまた美味
せんべいは 塩もいいけど しょうゆ味 仮装で変わる 腹持ちの時間
カレーなら ナンに装うか ライスにするか どちらの仮装も 捨てがたし
ニンニクは 家族みんなが 避けるから 私しかできない 美味なる仮装
■ 偲川遙
タバスコで これでもかと仮装した イタリアン 案外食べられた 学生の頃
そばうどん だし気(け)のものは ことごとく 一味で仮装 これまた美味
せんべいは 塩もいいけど しょうゆ味 仮装で変わる 腹持ちの時間
カレーなら ナンに装うか ライスにするか どちらの仮装も 捨てがたし
ニンニクは 家族みんなが 避けるから 私しかできない 美味なる仮装
■ 偲川遙
秋風や 友に誘われ 出てみれば 馬も眠りし 満月の夜
そぞろ歩く 道の暗きは 比類なく ただ光るのは 天頂の月
目を移し ふと我らがあとを 見てみれば ほの白く浮かぶ 月影ぞある
月影と 友と四人で 行く道は 虫の声 片時も絶えず
月見れば 思い起こすは 青き日々 あの月影の 行方やいずこ
■ 偲川遥
風緩む館山の春の砂浜で 友とふたりただ波を聴く
思い立ち砂を握りて手を開く 落つる砂の音は波に消されて
手の砂を払いしあとに振り向けば ただ名も知らぬ海草のみある
ふと見れば砂中に半ば埋もれたる 巻き貝の殻そっと手に取る
引き潮に取り残されたる貝の殻 滴る砂の虚しきことかな
■ 偲川遙