小学生のとき、猫の死体を埋めたことがある。 学校の帰り道、車にひかれたのであろう動かない猫を、友達と二人、交代で抱えて持ち帰った。自宅の庭に埋めようとしたら母に反対されたので、仕方なく近所の草はらに埋めることにした。穴を掘って掘って掘り続けて、どれぐらい掘ったのか覚えていないけれど、その猫の体がすっぽり入るぐらいの大きさになったところで掘るのをやめて、埋めた。いま、そこには家が建っている。 死の重みいのちの重み知らぬまま 抱えた猫の体は重く