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まぎれもなく「女の子」の物語 |
書籍名 |
ロータス |
作家名 |
柳川麻衣 |
購入イベント |
ひみつ |
タグ |
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紹介文 |
まぎれもなく「女の子」の物語だ。ずっと「女の子」ではいられない「女の子」たちの永遠のような一瞬を切り取り、またその一瞬を積み重ねることによって一人の女性の生きざまを描き出す連作集。それぞれの話に出てくる女の子同士の関係は友情の一言で語るには深くて、ほろ苦い。ただ対等なかけがえのない二人でいることを望んでいる。それが難しくなることも、同じ価値観を持ち続けられなくなることもある。そんな中で、各話に現れる大きく変わらないことで変わっていくことをあらわす一人の女性(きっと「女の子」の部分をずっと持ち続けていると思う)の存在に目が留まる。軽やかに自由自在に女の子を支えるように生きているかに見えて、彼女にも抱えている痛みがあることを最後に置かれた物語で知って、そして迎えたラストに泣きたくなった。示された友情でも恋愛でもない、「ふたり」の関係性が本当に成り立つ場所があると信じたい。きっとわたしはこの物語を読み返すだろう。わたしが拙く書き連ねた言葉よりも、この本を読んでほしい。
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