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人と、魔族と、花の中の花。 |
書籍名 |
花の中の花(1・2・3上下) |
作家名 |
ほた |
購入イベント |
ひみつ |
タグ |
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紹介文 |
この一年は、この物語のことを考えていた、と言っても過言ではなかったとおもう。 人間領に棲む変わりものの魔族クロード・ローレンと、かれが花畑でたすけた少年フルール。 二人の物語をたどりたくてたどりたくて、仕方がなくて。
まず魅了されたのは、世界観だった。 長いこと魔族の植民地だった人間領では、魔族はおそれられ嫌われている。 だけど、そんな人間領で、人間に受け入れられて暮らす魔族のクロード。 アルデゥイナの人々はかれに寄り添い、かれに助けられ、彼を支えて、日々を暮らしている。 それでも魔族と人間では命の差がある。クロードは、ずっと、見送るひとだった。
そんなかれが花畑で出会ったのが、美少年フルールで。 記憶喪失のこの少年の正体を、明かしてしまうと物語のもっともおいしい見せ場がなくなってしまうので、ここでは伏せるけれど、クロードとフルールが出会って、本当によかった…。 ふたりは、紆余曲折を乗り越えて、最後にはたった一つの絆にたどり着くのだけれど、フルールの正体、そしてその性質ゆえに、恋愛でも友情でもない、――それらすべてを抱えた関係に落ち着けたんだなあと。
読み応えのある長編ファンタジーとして、さらには、人と人ならざるものの交歓の記録として、この一年、わたしのそばにあってくれた物語。
あと、さいごにこれだけは言っておかなくちゃ。 「クロードの、むっつりすけべ!」
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