一番遠い旅
書籍名 すな子へ
作家名 泉由良
購入イベント ひみつ
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紹介文
読書はたびたび旅に例えられるかと思うのですが、もっとも遠いところへ連れて行ってもらったのがこの本でした。
現実の旅で時間を移動することはできません。
乾いて褪せたフイルム写真の中へ、水にとぷんと浸かるように潜って旅して戻った時に、ああ遠いところで随分とたくさんのものを見てきたなあ、と思いました。
決して長い作品でないのに、です。
現代のものも好きですが、いえこちらも現代の作品のはずなのですが、「今ここ」でないところで「ない」ことが起こる虚構のはずが、リアリティ豊かで、ああこれが文学だ、と思いました。


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