尼崎文学だらけ
ブース 大衆小説3
夜月書房
タイトル とっぷおぶざわーるど
著者 綾月 宮司(夜月書房)
価格 500円
カテゴリ 大衆小説
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紹介文
三xxxx年――そんな未来でもギネスブックは存在していた。

住める惑星が地球だけではなくなり、セカイという言葉が宇宙を示すようになった現代。
地球にある有名校・桜花学園にはギネスに挑戦する部活――『とっぷおぶざわーるど』があった。
その部の勧誘にあった新入生である神代 新(かみしろ しん)は徐々に『とっぷおぶざわーるど』の真実を知っていく。

第三者から見れば馬鹿げた挑戦でも、彼女達には大切な意味があった。
『とっぷおぶざわーるど』がギネスに挑戦する意味とは?

これは馬鹿げているようで、そうではない物語。

「あなたは本気で生きたことがありますか?」

 三XXX年の四月一日。
 この物語の主人公である神代新(かみしろ しん)は本日、高校の入学式である。
 入学式を無事に終え、午前中を必然ともいえる担任の話を聞き、昼過ぎには帰宅の予定だった――しかし、時計の針が午後一時を指しているにも関わらず彼は、とある部室にいた。
 椅子に座り長机を挟んで、向かい側には初対面の女子生徒が三人並んで座っている……はずだが、目の前に置かれた山積みの饅頭のせいで視界は遮られていた。
 視界の右半分に女子半分。左にも女子半分。真ん中に至っては、饅頭しか見えない。

 さて、何故こんなことになったのか?

 時間は本日、四月一日の朝に遡る。