尼崎文学だらけ
ブース 純文学A
白昼社
タイトル 青い絵を透く日差しと添う線
著者 aoiehizashi
価格 450円
カテゴリ 詩歌
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紹介文
「生まれてくる子どもたちは、みんなギフトを持っているの」
「5000日たったら開けるんだよ」
「5000日たったら開けるんだよ」
 私の手のなかには、ちいさな白いギフトがありました。

 易しい言葉で云い得ない情動を衝く掌編「ギフト」と
 寓話的な詩集で構成された、
 青い本です。


  なつかしい気持ち/旅立ち日和

なつかしい気持ちになった。
空はもくもくした白い雲の沢山ある青で
僕は緑色のバスに揺られて
空を見上げていた
クーラーが効いていて
はっぴいえんどを聞いていて
ベースをまた弾きたくなった

もう嘘はつきたくないな ?って思った
くじらのしっぽが
海面をはじく白昼夢を見た
日差しが降り注いでいた
僕はこの街から ?少し旅行に出かけます
梅雨明けのこんな日は ?旅立ち日和だ

顔の整った双子が
白い歯を見せているポスター

井戸の底で泥にまみれる
リリイのポスター
どっちも、好き
この角を曲がったら?この街にそぐわない
真新しい見栄えの駅
おみやげを買って行くんです