出店者名 Re.set
タイトル ロシアから中国へ国境を越えてみる本
著者 りりあ
価格 500円
ジャンル 評論
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紹介文
ロシア・ウラジオストクから中国・綏芬河にバスで国境を超えるためだけの旅行ガイド本。
どこのガイドブックにも載っていない情報満載。ウラジオストク発着 国内バス時刻表も掲載。誰得!

【近くて遠いウラジオストク】

 距離は近いのに旅行代がものすごく高いロシアと、
行こうと思っても二の足を踏んでしまう中国を短期間で同時に楽しむ誰得ガイド。
 ロシア・ウラジオストクから中国・綏芬河をバスで国境を越えるだけなら、
あの□ンリープラネットにだってかなわないぐらいの詳細に掲載。
 めんどくさいロシアビザ取得のヒントも、もちろん懇切丁寧に解説してます。
…って、もうそろそろロシアビザが緩和されるから、あんまり意味もなさなくなるんだけど・・・ってそれはいいとしても、こんなガイドブックが欲しかった!

      ……自分が旅行する前に……(つд⊂)

ガイドブックに『中国からロシアへバスや列車で行くことができる』と記述があった。だが、詳細は掲載されておらず、謎のベールに包まれていた。
 『中国からロシアへ国境を越える』
 四方を海に囲まれて、“国境線”を感じることが極めて少ない日本人にとって、国家間をバスや電車で行き来するという感覚はいまいちピンと来ない。うわー、どうやったら行けるんだろう。すごく気になる…。悶々とした気持ちだけが日に日に溜まり、まるで恋する乙女のごとく思いを馳せる日々。
 挙句の果て、全裸おっぱいよりも、着衣の隙間から見える谷間にエロスを感じてしまうように、情報量の圧倒的に少ないこの国境を越えることに対し、異様なカタルシスを見出してしまったのである。
 だが、中国とロシアだ。
 この胸のトキメキを誰に言っても理解されず、挙句の果てに変態扱い。その理由が何故なのかは自分でもよく解っているんですけど・・・。
インターネットで検索し続けていても新たな情報が得られるわけでもなく、埒が明かない。
 『誰も行かぬなら、行ってしまえホトトギス(字余り)』と、いうわけで、行ってきた。
 構想は実に9ヶ月。日本からほど近いにも関わらず、航空券代がヨーロッパ行き並みに高額すぎて、財布からは火が吹き出し、連続休暇取得のために会社に頭を下げ、道中が不透明すぎて出発1ヶ月前からキリキリと心配で胃が痛み…ホント、何しに行くのかよくわからない。
 じゃあ、行かなきゃいいのに・・・・・・。
 最終的に弾き出されたのが、韓国―ロシア−中国を7日間で駆け抜けるという、あまりにも無謀すぎる強行日程。生きて日本に帰れる気がしないよ・・・。

 題して『第1回 チキチキ 誰にも羨ましがられない海外旅行in極東アジア(※北はのぞく)』 
 ずっと妄想を張り巡らせていた中国からではなく、ロシアから中国へ国境を越えてみた。
 ポグラニチニ(ロシア)−綏芬河(中国)のバスを利用した国境越えに関して、調べた限りの情報を詰め込みまくったこの本。ニッチで誰得すぎて、どこに需要があるんだよ!

 しかし、地球上には自分と同じように、『ここの国境越えをしたい! ここのことを知りたい!』と、内なる想いを秘めた人間が世界には3人ぐらいいる、はず。たぶん。

 この本はまだ見ぬあなたと、その他2人ぐらいの変人に捧げます。