過去の結果

ワンナイトラブをした夜はいつだって
ここでこうして出逢うはずのなかった僕らについて想いをはせる。

お互いの行動がほんの数ミリずれていたなら今頃君は、
僕が顔も見たことのないような男と寝て
僕は
君が絶対に友達にはなれそうもないような女と抱き合っていたのだろう。
僕の頭の中にあるナニカはそこからグングンと加速していき
隣で寝息をたてている君がどうしようもないぐらいに憎らしくなり
部屋をそっと後にする。

「さようなら
僕は現在進行形でいたいんだ。」

君にではなく自分に言い聞かせるような質量で。

僕がそのときどういう顔をしていたのかは覚えていないが
「少なくとも」
と君はいった。
「あたしはもう現在進行形じゃないのね？」
「あたし達の中にある明日なんてもう明日じゃないのね？」

今でも時々君のことを思い出す
今でも時々僕は考えてみるんだ

ここでこうして出逢うべきではなかった僕らが残した味と

夢と言う名の希望について

　、ぼくは自転車をこぎながら考えていた。木枯らしの吹く中、愛しい人の待っている家に向かいながら、考えていたんだ。
　この宝くじ、当たればいいなあとずっと思っていて、ずっと買っていたんだよ。毎週のことだとはいえ、一週間に200円のパラダイス。結果を知らせてくれる新聞は取ってないから、木曜21時45分頃チャンネルを六に回すと、結果を教えてくれるんだ。ずっと楽しみでねえ。ドラマと、報道ステーションの合間に知らせてくれるのさ。
　この宝くじ、当たったんだ。愛しい人になんて知らせようか、何度となく語り合った夢。夢のようだった行きたいところへも行ける。楽しみだ。宝くじが当たったなんていうと、だれもかれも信じないかもしれないけれど、信じないなら、それでいい。
　自転車をこぎながら、僕は家には帰らなかった。夢と言う名の希望を探しに行く為に

（先攻・京都）小島基成－（後攻・大阪）待子あかね