過去の結果
▼11月1週
| 名古屋×-○東京 | |
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4点 |
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お題
ソース焼きそばについての3か条が
墓標に記されていた。
ソース焼きそばについての3か条が
墓標に記されていた。
と、隣の男が騒いでいる。
だからなんなのだ。
まったくくだらない。
そんな事で騒ぐ暇があったら、
さっさと次の営業先へ行って欲しい。
だからソース焼きそば食べに行こうよ!
屈託のないその笑顔。
どうやったらこんな風に笑えるんだろう。
騒ぐ男を無視して、今日も残業かな。
なんて思いながら腕時計を覗く。
先週別れたばかりの男から貰った腕時計。
捨てなくちゃ、と思いながら時間だけが過ぎてしまった。
考え事をしたくなくて、仕事に没頭する。
定刻をだいぶ過ぎた頃に、またあのうるさい男が帰ってきた。
差し入れーと騒ぎながらソース焼きそばを差し出す。
まだこだわっていたのか。
と、呆れながら受け取ると、男が言う。
最近、元気ないみたいだから。
そんなくだらない一言でソース焼きそばについての3か条が
墓標に記されていた事実を詳しく聞いてやってもいいかな。
なんて思えて。
久しぶりに、笑った。
ソース焼きそばについての3か条が
墓標に記されていた。
ひとつ。当惑星における水の沸点が82℃であることに留意せよ。
ひとつ。具および粉ソースは飛び散るので
開封後手早く湯に浸したのち麺に絡めるべし。
ペア・ヤング星系第七惑星、通称マルカ。
ワープ航法開発後、人類は地球から約2万光年離れた辺境にまで植民惑星を求めた。
開拓に賭ける先人たちの希望はいかばかりであったか、
しかし結局不適当と見なされたマルカは捨てられ、
遺されたのはシェルターの廃墟と、ひとつの墓標。
地下には大量のソース焼きそば(標準サイズ)が埋蔵されていた。保存状態は上々。
星間戦争激化に伴い難民が大量発生、ボロでも宇宙艇を持ってりゃ幸運と言われた。
では宇宙艇の故障でマルカに流れ着いた俺は、幸運か不運か。
救援隊の到着が先か、ソース焼きそばを食い尽くすが先か。
希望と諦念、空腹と食傷。
ひとつ。いかなる境遇であっても取り敢えずは食せ。
先人よ、せめて「天命に従え」とか言ってくれないか。
(先攻・名古屋)e.R.i.51-(後攻・東京)左岸丸兎
審判評:
先攻の名古屋は本筋にソース焼きそばを絡めつつ、
女性の心理を描写したものでした。
そんな意味ではソース焼きそばにあんかけがかかっていて、
そのあんかけがメインになってしまった感がありました。
後攻の東京はソース焼きそばの3か条を提示することで、
更にテーマに近くなった。
しかも、ソース焼きそばの重要度と存在感が
名古屋側よりも高くその点で2点差がついた模様です。
先制が2回に名古屋1点、3回に東京が1点返し、5回にそれぞれ1点ずつ。
7回に東京が2点本塁打ということで、逃げ切り勝ちでした。
-審査員:悪魔の左テをもつそん
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