過去の結果

▼10月4週

京都○-×福岡
2点

お題
旦那が会社で
作文を書くように
指示されたから書かんといけん!
て書いてたから、
後ろからこっそり見たら
反省文だった

大それた夢など持ってはいないのだけれど、それでも。
そう受けたプロポーズに答えを出してから、
どれくらいの毎日が過ぎたかは記憶からあふれてしまって思い出せない

ただ、いってらっしゃい、おかえりなさい、を繰り返す単調な日常

「原稿用紙!400字詰めの!」
 おまえWordで作れるよなあ、それっぽいの。

そんな言葉を片手に帰宅した彼は、夢を作文にするのだと云った
手書きのほうがカッコいいと思わん?なあ、思うやろ?


明日の朝に上司と後輩に見せるのだと言う、夢。
あの頃と今では多少変わったかもしれないし、
でも変わらないままにそれは大それてはいないのかもしれない。
なんだかすっかり温かな気持ちになってしまった、忘れかけていた気持ち

出力した原稿用紙に一生懸命迷うことなく書きつづる背中
素敵だ、と思った
かっこいいな、と思った。素直に。

思った。その一瞬だけ。
反面、すこし応援したくなった。

そう。とどのつまりはこういう事実

旦那が会社で
作文を書くように
指示されたから書かんといけん!
て書いてたから、
後ろからこっそり見たら
反省文だった


 夜の社内、旦那は溜息をついてちょんまげ頭をかかえた。
 旦那はうちの会社に江戸時代の創業以来住みついている福の神だ。当時の主は店に幸運をもたらす彼を「旦那様」と呼び、自らを決してそう呼ばせなかったという。
 現在の彼は運気開発係の係長(部下なし)。社に幸運が来なければノルマ不達成で反省文を書かされる身の上だ。もはや新入社員からも「旦那」と呼び捨てられる。
 「わし福の神やのに、なんでこんなん書かんといけんのや。昔は良かった。みんなわしを立ててくれた。ああ、こんな会社辞めたいのう。けど後任を探さんと辞められんのが福の神の決まりやし。幸運が来て当たり前、来んと始末書、そんな会社に来る奴はおらん。そや、会社がなくなりゃええ。こっそり貧乏神になればこの会社も…」
 どうやら僕も早く転職したほうがよさそうだ。

(先攻・京都)トミー-(後攻・福岡)あしゅりん

審判評:
あたしゃ単純なので、
前のが良かったす

-審査員:じゅんじゅん

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