「言葉がなければ可能性はない」- Spoken Words Conpilation 2009
パッケージ

CD

主催からの言葉
「ことば」とは、
なにか?


「言葉は言葉ですよ」
あるひとは答える。

「何かを伝えようと思うこと」
あるひとは答える。

「生きることそのもの」
あるひとは答える。


なんだか分からなくなっちゃって
インスタント珈琲を入れて飲む。
どーなつ型のためいきをぼんやり見て
おもった。


じゃあもし、
「ことば」がなかったらどうなるんだろう?


このCDはまずタイトルで、
シビアかつ素直な回答を付き返している。
全11曲。
それら全てが、純粋に「ことば」で
できているのだ。

1.すべらか(三角みづ紀)
2.ふかい(ともちゃん9さい)
3.部品注文間違いの件について他2編(今村知晃)
4.タイガーマスクのマスクが破られる瞬間(イシダユーリ)
5.丸井血風録(猫道)
6.スキン(イシダユーリ)
7.蛇(大島健夫)
8.冬の雀(三角みづ紀)
9.海底杉並区(猫道)
10.ちがあかビーバップ(ともちゃん9さい)
11.世界征服やめた(不可思議/wonderboy)

いわゆるコンピレーションアルバムである。
7人の、言葉のパフォーマーたちが
それぞれの形で、自由に表現している。

全体的に感じられるのは、沈み込むような暗さ。
週末の夜、暗い部屋でチカチカ光るパソコンのディスプレイにiTunes。
そんなふうにして、孤独に聞くことをおすすめしたい。

最後まで聞き終えたとき、見えてくるものはなんだろうか。


「スポークンワーズ」というジャンルがあることは聞いていた。
ただ、英語で"Spoken Words"と書いても
ちょっとその意味がわからない。
もちろん直訳すると、「話される言葉」なのだが。

このCDで、初めて「スポークンワーズ」というジャンルに
ひとつの輪郭が与えられた気がする。
なぜなら、輪郭は触れることでしか見えてこない。
触れることは、形がなければできない。
このCDが生み出されることにより、いま
東京の「スポークンワーズ・シーン」が誕生したと
言ってもいいかもしれない。


CDを聞き終えた頃には、
珈琲はすっかり冷めていた。
CDのイジェクトボタンを押すと、
静まりかえった部屋に「かちゃり」という音が
響き渡った。

何かを言わないといけない気がして
けれども何も言えなくて
ゆっくりとCDをケースにしまった。

「言葉がなければ可能性はない」

では、言葉があったらどうだろう?

ここから始まる未来が
可能性に満ちたものであるように願う。


『 言葉がなければ可能性はない
  ― Spoken Words Conpilation 2009 ― 』
発売日2009.10.5
コンテンツ 1.すべらか/三角みづ紀
2.ふかい/ともちゃん9さい
3.部品注文間違いの件について他2篇/今村知晃
4.タイガーマスクのマスクが破られる瞬間/イシダユーリ
5.丸井血風録/猫道
6.スキン/イシダユーリ
7.蛇/大島健夫
8.冬の雀/三角みづ紀
9.海底杉並区/猫道
10.ちがあかビーバップ/ともちゃん9さい
11.世界征服やめた/不可思議/wonderboy
作品紹介 中原中也賞詩人にして小説家の三角みづ紀をはじめ、
都内のポエトリーイベントで活躍するパフォーマーが集結。
ときにしなやかに、ときにたたみ掛けるように激しく、
圧倒的な迫力でせまる66分16秒。
定価1,000円
購入方法 ppmhr152 at yahoo.co.jpまでご連絡ください。
関西の方はそのまま販売が可能です。
他地域の方は、東京・名古屋の窓口を紹介させていただくか
郵送させていただきます。