立ち読み


 

尼崎で路上ライブを始めてから、
2011年の4月で、ちょうど2年。
そのあいだ、みんなにいろんなものをもらってきました。
もらい続けてきました。
これは、その間にもらったものをお返しできるようにって
作ったにゃんしーの、ベスト作品集です。

路上ライブでは、小中高生が見てくれることが多かったので、
特にそういうひとたちに向けて、
あるいは、そういう頃を思い出してくれるひとに向けて、
12編の短編小説を書きました。

春夏秋冬それぞれのシーンに、小中高生が登場します。
彼ら、彼女らは、恋愛したり、友情したり、ケンカしたり、泥棒したり、
泣いたり、笑ったり、走ったり、
こどもでもなく、おとなでもない時間を
それぞれのやり方で、自然に過ごしています。
そこには、正解はありません。だから、物語として、オチも意味も
ないかもわからないです。
けれど、この「はんぶん」の時間は、それでいいと思うんです。
自分を重ねて、読んでくださると嬉しいです。

また、10曲のCDアルバムをつけています。
路上ライブでの人気曲を中心に、
路上ライブでは歌わない曲も、スパイスとして入れています。

路上ライブでにゃんしーを見てくれたすべてのひとに、
またにゃんしーを気にかけてくれてるいろんなひとに、
手に取ってみてほしい作品集です。

短編小説

春の章
第一話「春色シューズ」
あのシューズが手に入れば、早く走れるようになるから

第二話「春一番」
この気持ちは、春一番なんかじゃないんだって

第三話「ヨツバのクローバー」
春。いじめっこ3人、いじめられっこ1人


夏の章
第一話「イルカのはなし 」
わたし、ずっとイルカになりたかったんだ

第二話「ふたりだけの場所」
僕らの町、ずいぶん遠くに見えるね

第三話「あした、天気になったら」
明日晴れたら、女の子らしくなれますように


秋の章
第一話「王手飛車取り」
おじいちゃんは昔、将棋が強かったんだって。ウソみたいだけど

第二話「レモンパイ」
レモンパイを見て、食べたい、ではなく、食べさせたいって思った、初めて

第三話「りんご同盟」
「りんごって好き?」その日から、僕らはりんご泥棒になった


冬の章
第一話「きれいなフォーム」
そいつは、かわいくて、そんできれいなフォームでバスケットボールをほうってみせた

第二話「チョコレート」
バレンタインなんか嫌いだ。母さんがいないから

第三話「プレゼント」
大嫌いな妹が、クリスマスに遊びにきた


CDアルバム

1.「1+1」
2.「ワリカン!」
3.「つばめ」
4.「ピラミッド」
5.「いちばんぼし」
6.「年中正月気分」
7.「日曜防衛軍」
8.「ばかっぷる」
9.「ギザ十」
10.「おやすみ」
THANX!

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