カマタまで文学だらけ
出店者名 なな
タイトル 野良猫たちの隠れ家
著者 なな
価格 150円
ジャンル エッセイ
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紹介文
エッセイ×短歌で綴る野良猫とその死にまつわる5つの物語。
※猫の死、死体がでてきます。
※一部は「猫本」に寄稿した作品を加筆・修正した作品です。

表紙付折本。表紙はクラフト紙、本文はクリームキンマリ。
一冊一冊手折りし、表紙の切り抜きはフリーハンド、シールは色鉛筆による手描きという手作り感をお楽しみください。

 小学生のとき、猫の死体を埋めたことがある。
 学校の帰り道、車にひかれたのであろう動かない猫を、友達と二人、交代で抱えて持ち帰った。自宅の庭に埋めようとしたら母に反対されたので、仕方なく近所の草はらに埋めることにした。穴を掘って掘って掘り続けて、どれぐらい掘ったのか覚えていないけれど、その猫の体がすっぽり入るぐらいの大きさになったところで掘るのをやめて、埋めた。いま、そこには家が建っている。

 死の重みいのちの重み知らぬまま
 抱えた猫の体は重く


ちいさな命と、共にあった日々
猫の尻尾を思わせるなだらかなカーブを描く表紙の中から現れる野良猫たちの物語。
人とともに生きる野良猫たちと過ごしたほんのひと時の時間、その死に寄り添う儚く静けさをはらんだ一編一編。
野生の生き物と人間、本来相容れないはずでありながら、「人と共に生きる」ことを選んだ猫たちの生と死を見送るまなざしは、とても優しい。
命とともにあった、帰れない日々のスケッチ。
推薦者高梨來