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すこしふしぎなこの世界がすごくふつうになりますように。 |
書籍名 |
架空レポ集 月のワインの試飲会 |
作家名 |
氷砂糖 |
購入イベント |
ひみつ |
タグ |
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紹介文 |
すこしふしぎなワインに酔うところからこの物語ははじまります。 私たちから見れば不思議な世界。その世界での「フツウ」の暮らしが描かれたのがこの本です。
この世界、すごく素敵なんですね。とにかく優しい。優しさに満ちている。 いいなあこんな世界。暮らしてみたい。見え隠れする小さな棘や違和感を後回しにして紹介されるままに素敵世界を楽しんでいるとドカンとくるんですね。物語のカラクリが。 それは意外なカラクリではあるんですが、それまでを考えるとそういうこともあるかもしれないみたいな出来事で、だけど私は驚きました。そして少々、罪悪感を持ったのです。 ものすごく自分は関係ないみたいな、そんな気持ちで読んでたなって。 うまくいえないんですが、あなたはどうなの?と軽く突きつけられたみたいな気持ちになりました。 もしも私がこの世界を、主人公の目を通さず自分で見たならどんな風に見えるんだろう。 彼女のように、見えるのかな。
この本はとても優しい本です。 お薬にもなれる癒やし系。特効薬ではなく体質を改善の漢方薬みたいな。 とても優しい本なのです。 けれど、思います。 この本の世界が優しいと、いつか思わずにすむ日が来ますように。 すこしふしぎなこの世界がすごくふつうになりますように。
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