尼崎文学だらけ
ブース 企画本部
委託販売
タイトル 自費出版体験記〜夢・現実・次の夢〜
著者 病氏
価格 300円
カテゴリ そのほか
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紹介文
 大手自費出版会社から自作の短編集を出版した実体験一部始終をまとめました!何も知らずに舞い上がり、疑問も持たずに突っ走る著者。
 しかし時が経つに連れ、違和感を感じつつも見ないふりをする著者。そしてある日、現実を突きつけられて絶望に落ちる著者。というか本人なんですがね(笑)
 若かりし痛々しい思い出ですが、創作活動をされる方にはぜひとも知ってほしいと思い、綴りました。ぜひ自費出版について生の声で知ってもらいたいです!

 そしてある日仕事も終わって帰ろうとした時、ふと携帯を見ると見に覚えのない番号から着信履歴が。しかも留守電までしっかりと残してあります。一体誰だろう?
「こんにちわ、文芸社のM(男性:仮名)と申します。以前応募いただいたエッセイの件でお話したいと思いましてお電話しました。また改めてご連絡したいと思いますのでよろしくお願いします」
 はいっ?
 エッセイということはどこかの賞に入賞?それとも何かの相談?
 とりあえず気を落ち着かせて、メモも用意して、回りに人がいないことも確認して(だって恥ずかしいし)、いざ履歴の番号へリダイヤル!もう心臓バクバクでした!
 プ・プ・プ・プ・プ
プルルルルプルルルルガチャ
文「はい、文芸社です」
  俺「すすみません、えっと、さんにお電話もらった病氏と申しますが、Mさんはいらっしゃいますでしょうか」
文「はい、少々お待ちください」
 しばし保留音
  文「申し訳ありません。Mなんですが、只今少し席を外しております。戻り次第おかけ直しするよう伝えておきます」
 えー折角勇気出して電話したのに〜
 仕方なく自席に戻って仕事片付けつつ電話待ちしました。そんで仕事関係の方に電話しているところへ…。
 ヴーヴーヴー(携帯バイブ音)
 だからタイミング悪いって!
 結局その電話にも出られず、その直後すぐに電話してどうにかやっとMさんとつながりましたので要件を聞けました。
M「以前当社の主催したエッセイコンテストに応募していただいていましたよね」
俺「ああ、そういえば出しましたね」
 それは数ヶ月前にあった短文のエッセイコンテストで、たしかに応募しましたが落選の通知はとっくに受け取っていました。
俺「でも落選の通知は受け取ってますけど」
M「ええ、ただ私が個人的に読ませていただいたんですが、非常に個性的でしたので他にどんなものを書いているのかみてみたいと思いまして連絡した次第なんですが」
………はっ?
M「他に小説とか書いたりしていますでしょうか」
俺「ああああ、ままあ短いのとか趣味程度には少々(動揺)」
  M「それであれば、今できている分でかまいませんので送っていただくことはできませんでしょうか?」
俺「わ、わかりました。近いうちに送ります」
M「よろしくお願いします。では」
プツ   ツーッツーッツーッ…


これでも自費出版したいなら出せ
結論。
自費出版の魔の手。おごるな、思い上がるな。
振り返れ。
そういう言葉を我身にしみこませてから出版するか
考察出来る作品。
「ちょっとどうかな?」と甘い考えがよぎる人に
必ず読んだ方がいい本です。
推薦者第一回試し読み会感想
推薦ポイント物語・構成が好き

セキララ
自分の失敗ネタをエッセイに昇華するケースは多いが、この界隈にいる人間なら目を留めたことが
一度は必ずあるだろう「自費出版」。

ときに首を捻りながらも(そして熟考していながらも!)つい相手の言葉にのってしまう「人間(己)」を
省みながら綴られる一冊。

端からみればね、
「なんでそれ受けるの!」「そんなの常套句じゃん!」と言いたくなるわけですよ。
でも渦中の人間の判断力ってきっとこんな。あなたもわたしも。

「自費出版」がどういうものか知っているから近づかない、という人も、一読するとよいですよ。
推薦者まるた曜子
推薦ポイント表現・描写が好き

創作好きな人へ是非伝えたい!美味い話しに気を付けて!
著者が若かりし頃に無知であるがゆえに、某大手自費出版社と契約し、自作の短編集を全国販売したその末路を、当時の本人のブログを見返しながら綴っている体験記です。

自分の作品が認められたという喜び、作品を作る楽しみ、現実を突きつけられた怒り、自らの愚かさを気づかされて苦しみと、創作活動をしているかたがたにはぜひ読んでいただいて同じ思いをしないでほしいという思いです。興味があればぜひ読んでみてください!
推薦者病氏
推薦ポイントとにかく好き