出店者名 ペーパーカンパニー
タイトル 星の瞳の君、つめたい朝焼け
著者 豆塚エリ
価格 700円
ジャンル 純文学
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紹介文
きれいにプレスをかけられたシャツの、甘さのない清潔なにおい。滲む感情が、どうかシャツのしみになりませんように。『スタンド・バイ・ミー』
 聞きたくなかった。だけど、聞きたくないとは言えなかった。どんな些細なことでも、たとえ胸の内をかき乱されるような事実でもなんでも、馨さんのことはすべて知りたかった。『月をはらむ川』
 ぶつかること、嫌われることを極端に恐れていた。言わずとも察して欲しかった。だけどそれが一番の甘え、一番のわがままだったかもしれない。『はだら雪のリリシズム』
 少女の星の瞳は瞬く。かなしみに、さみしさに、しあわせに。恋のよるべのなさを描いた短編小説集。
(こんぺき書房より)

 オオイヌノフグリという春の野花をご存じでしょうか。水色の小さな花をたくさん咲かせる素朴でかわいらしい花なのですが、別名「星の瞳」というそうです。なんと可憐な響きでしょう。
 星の瞳を輝かせる可憐な少女たちが眠れぬ夜を明かし見る、朝焼けの美しさに、思いを馳せてみました。誰にも見せることのない孤独な涙がきっと世界を美しく見せることを祈って、タイトルと装丁を決めました。

あとがきより