失わぬようそっと
たゆまぬ息としがらみを押し込めつぶしてゆく
受け入れられないのではなく
受け入れないんだ、と定義した
せめてもの強さ
唇のはしに残していた一瞬のえくぼを
水に代えてすべりおとす
なにかだったものが
なにかになった
いくらなんでも
いくらなんでもそれは困りますよ
を
流しきればまたひとつ息ができる
素肌、と書いて
はだか、と読むと
いくばくか広がる優しさの意味
しがらみを込めた泡が排水溝に迫っていく
戦いぬいた今日にそっとさよならを告げて